自作ファイヤーバード(3)ネック材切り出し

ファイヤーバードのネック材を切り出してゆきましょう。今回使うのは府中家具さんから購入したマホガニーとウォルナットです。この3枚の木材をくっつけてスルーネック材にするというわけです。

スルーネックとはなんぞや。一般的なギターは、バラバラに作られたボディ材とネック材がくっつけられて出来上がっています。ボルトで固定するのがボルトオン。接着剤で固定されているのがセットネック。ところが、スルーネックというのはこれらとは異なりネック材がズドンとボディの端まで貫かれ、両側にウィング材が貼り付けられてギターの形になっているというもの。今回製作しているファイヤーバードはこのスルーネック方式で作られてるんです。

本家ギブソンのファイヤーバードはマホガニーとウォルナットが何と9枚も重ねられてネック材となっているそうです。そのうち両端の2枚はネックというよりボディの一部なので、それでも7枚の材料が貼り合わせてあるということになります。すごいですね。

しかし我家で自作する場合、木材を薄く引き割りする手段もなく、何より7枚も使うのは面倒くさいので、ぐっと省略して3枚でいくことにしました。

マホガニー+ウォルナット+マホガニーの3枚構成です。

早速、前回製作したテンプレートからシルエットをトレースして、木材を切り出してゆきましょう。張り切って始めたものの……このマホガニーとウォルナットの硬さに辟易。ギターの材料としては決して硬い方ではないはずなのですが、ホームセンターで手に入る杉や松などとは雲泥の差。ノコギリの刃がなかなか進んでゆきません。ノコ刃の入らない曲線部などはとくにハードです。これを3枚も切り出すとなると、一体いつまでかかることやら……。

こんな時のために世の中にはバンドソーというものがあるらしいですね。それがあればどんな木材も楽に切れるというよ……誰も皆欲しがるがはるかな世界……。

すっかりガンダーラ状態になっていると、見かねた家人がジグソーを貸してくれました。ジグソー自体は持ってはいたのですが、ドリルドライバーや電動ヤスリにチェンジできるバッテリー駆動のやつで、これが見かけのわりに全然使い物になりませんでした。なのであまりジグソーというものを信用していなかったのですが、いざ使ってみると「ヤダ何これ……?」今までの苦労は何だったのかと思えるほどの使い易さ!

今回登場したBOSCHのジグソー!古いものですがまったく問題なし!これから我家では大活躍しそうです。

というわけであっという間に3枚の木材の切り出しが完了です! お前すごいよジグソー!

20年以上前から使っているBLACK&DECKERのマルチツール。バッテリーがニッカドですぐにパワーダウンしてしまうのが弱点ですかね。でもドリルドライバーとしては我家ではまだまだ現役なのです。

自作ファイヤーバード(2)テンプレート

設計がだいたいできたらテンプレートを作りましょう。木材を切り出す時のガイドにするためです。まずはポリプレピレンの板を使うことにしまた。トリマーなど電動工具を使用する際のテンプレートであればMDF板など厚手の板で作ったほうがいいのですが、今回はネック部の横から見た図を材料に書き写すためのものなので薄くて透明なポリプレピレン板を選んだというわけです。

ホームセンターで一枚ベロンと買って来たポリプレピレン板はそれなりに結構デカイのですが、それでも横から見た図(断面図?)を斜めに配置してギリギリ治るという具合。ギターって結構大きいんだなぁと時々あらためて思います。中でもファイヤーバードって異様にデカイというか長いというか。まあそこが面白いわけですが。

短いですが本日はここまで。次はネック材の切り出しですが、はたしていつ時間が作れることやら……。

自作ファイヤーバード(1)設計

自作ギターに挑戦するというのがこのブログの目標でした。ようやく材料の準備と心の準備が整ったようなので、始めてみようと思います。

作るのはギブソンのファイヤーバードタイプです。スルーネック&リバースシルエットがカッチョイイ個性的なギターです。前から一度手にしてみたいと思っておりました。「買う」という選択肢もあったのですが、ギター工作の楽しみを知ってしまった今、特にこのモデルに関しては「作る」と決めておりました。

まずは設計です。ネットでは熱心なマニアの方々が独自に起こした設計図などもアップされてるのですが、残念ながら作ろうとしているモデルは見つけられませんでした。なので近いモデルの設計図や写真、データ、お店で実物を観察した時の記憶などを参考に独自に起こしてゆきます。

今時この手の作業はイラストレーターなどパソコンでやるものですが、今回は手でいきます。使うの方眼紙にシャーペン、消しゴム、定規、セロテープです。この方が大きさの感覚が掴みやすいのと、何より楽しいですからね。設計図といっても、どうせ作ってゆくうちにあちこちズレてくるはずなのでザックリでOKとしました。書いたり消したりを繰り返して何となく「こんな感じかな」に近づけてゆきます。

さて、いよいよ開始した自作ファイヤーバード。楽しみながらゆるゆると進めてゆきましょう。

チューナーいろいろ

ギターチューナー。昔はチューニングメーターと呼んでいた気がするのですがいつからこの呼び名になったのでしょうか? それはそうと、筆者はつい先日まで古いアナログのチューナーを使っておりました。そんな折、最近は何やらクリップチューナーとかいうものがメジャーであると知りました。試しに買ってみたところあまりの便利さにビックリ!というわけで今回はチューナーのお話です。

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ジャンクギター

ふらりと入ったハードオフで買ってしまいました。レスポールカスタムタイプのボディ。デタッチャブルです。税込み1080円でした。なんといいますか、一度こういうジャンクパーツを組み立てて音の出るようにしてみたくなりまして。

帰ってから「どんな色に塗り替えよう?」「ネックはどうする?」とあれこれ思案。こうやって考える時間もワクワクして楽しいものですね。やっぱり基本的にナチュラルベースが好きで、黒いレスポールカスタムは、どちらかというと好みではありませんでした。しかし不思議なことに、あれこれ画像などを検索しているうちに「あれ? 黒のカスタムもかっこいいぞ」と思えてきました。

そこで数日後に同じお店で、こいつのかたわれと思われるネックも買ってきました。こちらも税込み1080円。ネックの方はさすがに状態が良くなさそうなので(見るからに反ってたし)先日はスルーしていたのです。まあでも、どうしても使えないようなら指板をはがしてトラスロッドを取り出して再利用すればいいですし。そのうちひまを見て組み立ててみようと思います。

フォトジェニック、というギターだったようです。調べてみたら入門用のお手軽価格のブランドで、けっこうたくさん出ているみたいですね。

ははは。真ん中のマークが思いっきりズレてますね。せっかくきれいなインレイなので何とかしてやりたいですね。

レスポール・キット(17)ライブ仕様

とりあえず完成した格安レスポールキット。せっかくなので趣味でやっているコピーバンドのライブで使ってみることにしました。といってもさすがにそのままの状態で本番にのぞむには不安な箇所がたくさんあったので、いくつかのパーツを交換してみました。

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レスポール・キット(16)ひとまず完成

レスポールキットの完成です。「ひとまず」と書いたのは、まだいろいろいじりたい箇所が残っていたり「手を加える必要がある部品」があるからです。つまりまともに使えるようにするためには、いくつかの部品をまるごと取り換えなくてはならないというわけです。ともあれ「まずはキットのパーツを使って組み上げる」という当初の目標は達成できました。ではお披露目です。人生初の自作ギター(組立キット)の完成でございます。

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レスポール・キット(15)パーツ組み込み

やっとのことでここまで来ました。レスポールにパーツを組み込んでゆきましょう。ここまでは木工作業&塗装という、いわゆる「DIY」とか単純な「工作」だったのですが、ここからは「電子工作」というちょっと雰囲気の変わった作業が加わってゆきます。楽しみですね。

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レスポール・キット(14)クリアー塗装

レスポールのバインディングの筆塗り塗装もどうにか終わりました。思った通り、ムラやはみ出しだらけです。まあでも、遠くから見たらわからないし、むしろ年季が入って見えるし、はくがつくのではないか……などと自分に言い訳をしながら、いよいよクリアー塗装にはいります。

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レスポール・キット(13)クリアー塗装準備

さてレスポールのクリアー塗装をしていきましょう。その前にやらなければならないことがあります。これは以前の投稿にも書きましたが、まずウッドシーラーを塗布して、木目にこれ以上色々なもの(染料など)が染み込まないようにします。そしてさらにサンディングシーラーを塗ってから、いよいよクリアー塗装にはいるわけですが、さて……。

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