Made by Hand

積ん読派ではありますが、もちろんちゃんと読んだ本もあるわけでして。今回はその中から一冊紹介いたします。

Made by Hand

マーク・フローエンフェルダー著 金井哲夫 訳

著者はアメリカでMakeというDIY雑誌の編集長をしている方。元々DIYを得意としていたわけではない彼が、生活の転機をきっかけにその世界の様々な達人たちとの交流を経て、手を動かして物を作る世界に魅了されてゆく様がユーモアを交えて描かれています。

芝生を剥がして菜園を始めたり、養鶏&養蜂にトライしたり。シガーボックスギター作り。エスプレッソマシンの改造などなど。

もちろんどれも初めての挑戦なので、必ずと言っていい程に失敗します。しかし、それこそが本書で一番大事なポイント。冒頭に、ある達人から言われる「失敗は恐るものではなくむしろ勲章なのだ」という言葉が著者を、さらには読む者の世界を大きく広げてゆきます。

DIYは楽しそうだけれど、やってみる勇気がない……という方に是非とも読んでいただきたい一冊です。

ちなみに、この著者が編集長を務めるMakeというDIY雑誌。これがとても面白く、以前は日本語版も発売されていてずっと愛読していたのですが、いつの間にやらなくなってしまったようです。(書籍はいろいろ出ているようですが)Make日本版、また発売されるといいなぁ……。

では皆さま、よいクリスマスをお過ごしください☆

自作ファイヤーバード(4)ネック材接着

さて、前回切り出した3枚のネック材を接着してゆきましょう。使うのはもちろん、レスポールキットでもお世話になったこれ、タイトボンドです。

木材をガッチリ接着してくれる頼もしいヤツ。普通の木工用ボンドに見えますが、硬化後の硬さは桁違い。これを知ってから世界が広がった気がします。

たった3枚をくっつけるだけなので、同時にやってしまいたいところですが、この手のボンドは作業中にニュルっとズレてしまいがち。大きさ的にも微調整が大変なので、焦らずに1枚ずつ接着してゆきましょう。

我が家のクランプ総動員でがっちり固定。今回使ったクランプは6本でした。これだけ大きいものを挟むとなると本当はもう少し本数が欲しいところですが、早くやってみたいウズウズを抑えきれず強行。作業が進めば、もっと長尺のものも必要になりそうなので、そのうち買い足そうと思います。

まずは最初の2枚。中心のウォルナットと隣のマホガニーを接着しているの図。

このまままるまる一日ほど圧着します。固まったらさらにもう一枚を重ねて接着します。

続いてもう1枚、反対側のマホガニーを接着。合計3枚の材料が合わりネック材となります。

少しづつではありますが、ギターっぽくなってきた……かな……?

自作ファイヤーバード(3)ネック材切り出し

ファイヤーバードのネック材を切り出してゆきましょう。今回使うのは府中家具さんから購入したマホガニーとウォルナットです。この3枚の木材をくっつけてスルーネック材にするというわけです。

スルーネックとはなんぞや。一般的なギターは、バラバラに作られたボディ材とネック材がくっつけられて出来上がっています。ボルトで固定するのがボルトオン。接着剤で固定されているのがセットネック。ところが、スルーネックというのはこれらとは異なりネック材がズドンとボディの端まで貫かれ、両側にウィング材が貼り付けられてギターの形になっているというもの。今回製作しているファイヤーバードはこのスルーネック方式で作られてるんです。

本家ギブソンのファイヤーバードはマホガニーとウォルナットが何と9枚も重ねられてネック材となっているそうです。そのうち両端の2枚はネックというよりボディの一部なので、それでも7枚の材料が貼り合わせてあるということになります。すごいですね。

しかし我家で自作する場合、木材を薄く引き割りする手段もなく、何より7枚も使うのは面倒くさいので、ぐっと省略して3枚でいくことにしました。

マホガニー+ウォルナット+マホガニーの3枚構成です。

早速、前回製作したテンプレートからシルエットをトレースして、木材を切り出してゆきましょう。張り切って始めたものの……このマホガニーとウォルナットの硬さに辟易。ギターの材料としては決して硬い方ではないはずなのですが、ホームセンターで手に入る杉や松などとは雲泥の差。ノコギリの刃がなかなか進んでゆきません。ノコ刃の入らない曲線部などはとくにハードです。これを3枚も切り出すとなると、一体いつまでかかることやら……。

こんな時のために世の中にはバンドソーというものがあるらしいですね。それがあればどんな木材も楽に切れるというよ……誰も皆欲しがるがはるかな世界……。

すっかりガンダーラ状態になっていると、見かねた家人がジグソーを貸してくれました。ジグソー自体は持ってはいたのですが、ドリルドライバーや電動ヤスリにチェンジできるバッテリー駆動のやつで、これが見かけのわりに全然使い物になりませんでした。なのであまりジグソーというものを信用していなかったのですが、いざ使ってみると「ヤダ何これ……?」今までの苦労は何だったのかと思えるほどの使い易さ!

今回登場したBOSCHのジグソー!古いものですがまったく問題なし!これから我家では大活躍しそうです。

というわけであっという間に3枚の木材の切り出しが完了です! お前すごいよジグソー!

20年以上前から使っているBLACK&DECKERのマルチツール。バッテリーがニッカドですぐにパワーダウンしてしまうのが弱点ですかね。でもドリルドライバーとしては我家ではまだまだ現役なのです。

積ん読

昔から本を読むのが苦手です。にも関わらず、割とよく本を買ってしまいます。読むのが苦手でも「楽しみたい!」「内容を知りたい!」という欲求はあるということです。小説や漫画やエッセイなど、ジャンルは様々ですが、工作関連の本もよく手を出してしまいます。最近も買いました。

Make:Analog Synthesizers/RayWilson/斉田一樹/小池実

アナログシンセを作る本です(たぶん)。もん何か表紙の写真がワクワクするではありませんか。「え? なに? こんなのを作るの?」 シンセなんて普段そんなに使いもしないのに惹かれてしまうのはYMO世代だからでしょうか。

さらに裏表紙には、こんなカッチョイイ物体まで!「 何これ!? この本読むとこんなの作れるの!?」まだ読んでないのでこれが何なのかわかりません。だけどこの写真を見ただけで、この本を所有する意味があると確信できます。

とまあこんな具合でして。読まれずに積まれている本や、読んだけど読んだだけの工作本が我家の貴重な住空間を圧迫しています。せめて電子本にすれば空間問題は解決されるのですが、まだまだ紙の本を買うことの方が多いのです。

こらからも折を見て、読んでない本の紹介なんかもしてゆこうかなと思っております。

クラフト談義

工作そのものも好きなのですが、工作の話を聞くのも実は大好きです。これは工作に限った事ではありませんが、テレビや雑誌などで自分の知らない分野にドップリはまっている人を見ると、どうにもワクワクしてしまう体質のようです。

つい先日ですが、工作仲間のborn2bmildさんとお酒を飲みながらあれこれとお話をしてきました。born2bmildさんは反動クラフトという工作系のブログの管理人さんで、専門(?)はパソコン用キーボードのカスタマイズ。既製のキーボードを改造するのみならず、キーボードカバーを3Dプリントで量産&販売したり、何やら不思議なキーボードを自作されたり、なかなかのマニアであらせられます。

そんな彼から教えてもらったのがHappy Hacking Keyboard (ハッピーハッキングキーボード)。聞けば世界中のマニアが様々なカスタムで楽しんでいるらしく、なかなか興味をそそられます。

実機も生で拝見したのですが、これがなかなか魅力的。むずむずと所有欲を刺激されます。詳しくはborn2bmildさんのブログを参照してください。(本ブログのメニューにもリンクを貼らせていただきたいのですが、恥ずかしながらまだそのやり方がわかりません……)

最近ギター工作という深い沼にはまったばかりだというのに、ここに来てさらに底の見えない新たな沼が目の前に。どうにかつま先でふんばっていますが、さていつまで持ち堪えられるか……。

自作ファイヤーバード(2)テンプレート

設計がだいたいできたらテンプレートを作りましょう。木材を切り出す時のガイドにするためです。まずはポリプレピレンの板を使うことにしまた。トリマーなど電動工具を使用する際のテンプレートであればMDF板など厚手の板で作ったほうがいいのですが、今回はネック部の横から見た図を材料に書き写すためのものなので薄くて透明なポリプレピレン板を選んだというわけです。

ホームセンターで一枚ベロンと買って来たポリプレピレン板はそれなりに結構デカイのですが、それでも横から見た図(断面図?)を斜めに配置してギリギリ治るという具合。ギターって結構大きいんだなぁと時々あらためて思います。中でもファイヤーバードって異様にデカイというか長いというか。まあそこが面白いわけですが。

短いですが本日はここまで。次はネック材の切り出しですが、はたしていつ時間が作れることやら……。

自作ファイヤーバード(1)設計

自作ギターに挑戦するというのがこのブログの目標でした。ようやく材料の準備と心の準備が整ったようなので、始めてみようと思います。

作るのはギブソンのファイヤーバードタイプです。スルーネック&リバースシルエットがカッチョイイ個性的なギターです。前から一度手にしてみたいと思っておりました。「買う」という選択肢もあったのですが、ギター工作の楽しみを知ってしまった今、特にこのモデルに関しては「作る」と決めておりました。

まずは設計です。ネットでは熱心なマニアの方々が独自に起こした設計図などもアップされてるのですが、残念ながら作ろうとしているモデルは見つけられませんでした。なので近いモデルの設計図や写真、データ、お店で実物を観察した時の記憶などを参考に独自に起こしてゆきます。

今時この手の作業はイラストレーターなどパソコンでやるものですが、今回は手でいきます。使うの方眼紙にシャーペン、消しゴム、定規、セロテープです。この方が大きさの感覚が掴みやすいのと、何より楽しいですからね。設計図といっても、どうせ作ってゆくうちにあちこちズレてくるはずなのでザックリでOKとしました。書いたり消したりを繰り返して何となく「こんな感じかな」に近づけてゆきます。

さて、いよいよ開始した自作ファイヤーバード。楽しみながらゆるゆると進めてゆきましょう。

チューナーいろいろ

ギターチューナー。昔はチューニングメーターと呼んでいた気がするのですがいつからこの呼び名になったのでしょうか? それはそうと、筆者はつい先日まで古いアナログのチューナーを使っておりました。そんな折、最近は何やらクリップチューナーとかいうものがメジャーであると知りました。試しに買ってみたところあまりの便利さにビックリ!というわけで今回はチューナーのお話です。

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