さてレスポールのクリアー塗装をしていきましょう。その前にやらなければならないことがあります。これは以前の投稿にも書きましたが、まずウッドシーラーを塗布して、木目にこれ以上色々なもの(染料など)が染み込まないようにします。そしてさらにサンディングシーラーを塗ってから、いよいよクリアー塗装にはいるわけですが、さて……。
今回使ったウッドシーラーはアサヒペンの「木部用プライマー」。ホームセンターでも普通に売っていますし、アマゾンでも買えます。他の皆様の作例など拝見すると、割とこれがでてきます。ウッドシーラーでは定番なのですかね?
ウッドシーラーを吹きつけると、全体にのんのわずかな光沢が出ました。ウッドシーラーを塗らないとどうなるのか? 恐らく後に塗るクリアーの塗料などか木材に染み込んでしまい、なかなか塗膜が厚くできなくなってしまうらしいです。きっとこの光沢のある樹脂が木目を塞いでくれているのだろうな、くらいに思っています。
続いてサンディングシーラーを塗ってゆきます。サンディングシーラーには普通の容器に入った液体タイプと、スプレータイプがあるようです。近所のホームセンターにあったのは液体タイプだったので今回はこれを使うことにしました。ワシンラッカーサンディングシーラーです。
前に使ったウッドシーラーが木部の目止めなら、このサンディングシーラーとははたしてどんな用途があるのでしょうか? たぶんこれはプラモデルでいうところのサーフェイサーに近いのでは?と個人的には理解しております。サーフェイサーとは、上から塗装を乗りやすくすしたり、表面の凹凸を滑らかに仕上げるために使うものです。プラモのサーフェイサーはグレー色だったり茶色だったりしますが、サンディングシーラーは上から透明な塗料を塗るための透明なサーフェイサーなのだろうと、勝手に納得しています。
刷毛を使って全体にサンディングシーラーを塗ってゆくと……さすがラッカー系。みるみる乾いてゆきます。そして、透明な膜でテッカテカになると同時に、ちょっと素っ気なかった表面にグッと味が出てきたように感じました。
サンディングシーラーが乾いたら研磨してゆきます。せっかくツヤがでてきたのにそれを消してしまうのは勿体無い気もしますが、これはあくまでクリアー塗装のまえの下地作りなので、気にせずいきましょう。
研磨が終わったら、いよいよクリアーの吹き突きつけをしてゆくのですが……その前に、ひとつやろうと思っていた事があったのでした。「バインディングの塗装」です。これまでステインの着色であれこれと回り道してしまったわけですが、そもそもの原因がこのキットに最初からついている「白いバインディング」なのではないかと思ったのです。この真っ白いバインディング、塗装前の状態だととてもきれいでカッコよく見えるのですが、自分が頭に思い描く理想のレスポールはもっと黄色味のかかったクリーム色だったからです。これについては本当にもっと早く気付くべきでした。
さてこの白いバインディング問題。外してクリーム色のものに付け直すのもひとつの方法ですが、今回はやめておこうと思います。正直なところ初めてのギターキット製作でバインディングの付け直しはちょっとハードルが高そうなのと、キットを作ると決めた時に「まずキットのパーツ使って組み立てるのだ」と決めていたからです。
少し話がずれますが、このレスポールキットは何しろ格安な製品なので、どのパーツも品質のいいものではないでしょうし、すぐに取り替えたくなるであろう事は買う前から想像していました。しかし箱の中に入っている部品を組み立てるのがキット製作のワクワクポイントだと自分的には思っています。なので、まずは一度、キットのパーツを使って完成までもってゆこうと思います。
というわけで、この白いバインディングですが、クリーム色に塗装してみようと思います。(バインディングはボディの周りと、ネックの横についているのですが、今回はどうしてもきになるボディ周りだけをやります)プラスチックに色を塗るなんてのはプラモデルと同じなので、そんなに難しくないはずです(たぶん)。ばばっとマスキングしてスプレー缶でブシュ!っとひと吹きで終了……と思っていたその時、事件は起こりました。マスキングテープの位置を直そうと一度剥がした時、ボディ裏の赤いステインが剥がれてしまったのです。がーん!ショックのあまり写真をとるのも忘れてしましました。との粉の拭き取りが足りなかった呪いでしょうか。とにかく何とかしなくてはなりません。しかし今からまたステインをやり直してその後の工程をたどる気力はなさそうです。何しろ集中力ゲージはとっくにレッドゾーンですから。という事で、取り敢えずボディ裏の赤はこの後のクリアー塗装の際に何とかすることに決めました。そしてバインディングは、スプレーではなく、マスキングなしでいけるよう筆塗りすることにしたのでした。筆塗りが決して得意というわけではないので(というよりヘタなので)、どうしてもムラにはなってしまいますが、上からクリアーを吹けば多少はごまかせるでしょう。たぶん。たぶん…。