栓抜き抜きマルチツール

久々の更新となりました。
自作ファイヤーバードの方は……ちょいと問題が発生しまして……解決次第、顛末をアップしようかと思っております。

雑誌の付録が豪勢になって「もはやどっちが付録かわからない」なんて事も当たり前な世の中。かくいう筆者もその手のものに手を出してしまった事も一度や二度ではなく。

で今回「むむむ!」と何かを揺さぶられ、購入してしまいまったのが『DIME』11月号
床屋や美容室、銀行など、あちこちの待合スペースでおなじみの物欲情報雑誌(?)です。かつては付録なんてついてくるような雑誌ではなかったはずですが、いつのまかそっち系になってたんですね。



この11月号の特集は『オンラインビジネス超入門』。オンラインビジネス……まったく知らない世界です。なにやらいつの間にか、いろんな人たちが、新しい形態の仕事をしていたみたいです。すごいですね。

もちろん、筆者が何かを揺さぶられたのは特集ではなく『付録』の方。
その名も『マルチレンチ&ツール14』!!!!

マルチツール。ビクトリノックスとか、レザーマンとかいろいろ有名ですが、いわゆる昔でいう十徳ナイフ。「いろんな道具がこれ一個に収まってるぜ!」という若干中二心をくすぐられるアイテム。昔から弱いんですよ……こういうのに。

まあ、この手のものって……正直……「本当にこれ使うのか?」と真顔で聞かれると「ええと……」と目を反らしてしまいそうなものばかりです。筆者もここ10年くらいマルチツールのお世話になった事はありません。そりゃそうです。一つの作業に最適化された道具の方が使い安いに決まってますから。

今回の付録版『マルチレンチ&ツール14』も、まあ実のところそこまで便利かって言われるとどうなのよ? というレベル。作りの方もまあ「付録なら」というレベル。しいて言えば「3種類のボックスレンチ」がついている点が面白いかな? という感じ。(その分異様にデカイんですけど)

じゃあなぜ? 何が筆者の何かを「むむむ」と揺さぶったのか?
それは……、

「栓抜きがついてないから!」

そうなのです。
世の中のマルチツールと呼ばれる製品には、ほぼ全て……と言ってもいいくらい「栓抜き」機能が含まれているのです。
一体なぜ? 
栓抜きって……そんなにいる?

筆者個人の記憶を辿るなら、この10年以上……自分で「栓抜き」を使った事がありません。

使っているのを目撃したのも……旅館の宴会場で仲居さんがシュポポポ! とすごい勢いでビールの栓を抜いていくあの場面くらいです。(当然仲居さんが使うのはマルチツールではなく単一機能の栓抜きなのは言うまでもありません)

はっきり言いましょう。「栓抜きがついていない」それだけでこの『DIME』11月号は買う価値があるといえます。

機能が一つ少ない事を、なぜこれほどまでに強調するのかと、疑問に思われるかたもいることでしょう。しかしこれが大事な事なんです。「一つの無駄な機能が省かれている」という事は、「その分スペースが空く」「その分重量が軽くなる」「その分他の機能を加える事ができる」などなど……様々な恩恵を受けることができるのです。

というわけで『DIME』11月号付録・栓抜き抜きマルチツール。
オススメです☆

Made by Hand

積ん読派ではありますが、もちろんちゃんと読んだ本もあるわけでして。今回はその中から一冊紹介いたします。

Made by Hand

マーク・フローエンフェルダー著 金井哲夫 訳

著者はアメリカでMakeというDIY雑誌の編集長をしている方。元々DIYを得意としていたわけではない彼が、生活の転機をきっかけにその世界の様々な達人たちとの交流を経て、手を動かして物を作る世界に魅了されてゆく様がユーモアを交えて描かれています。

芝生を剥がして菜園を始めたり、養鶏&養蜂にトライしたり。シガーボックスギター作り。エスプレッソマシンの改造などなど。

もちろんどれも初めての挑戦なので、必ずと言っていい程に失敗します。しかし、それこそが本書で一番大事なポイント。冒頭に、ある達人から言われる「失敗は恐るものではなくむしろ勲章なのだ」という言葉が著者を、さらには読む者の世界を大きく広げてゆきます。

DIYは楽しそうだけれど、やってみる勇気がない……という方に是非とも読んでいただきたい一冊です。

ちなみに、この著者が編集長を務めるMakeというDIY雑誌。これがとても面白く、以前は日本語版も発売されていてずっと愛読していたのですが、いつの間にやらなくなってしまったようです。(書籍はいろいろ出ているようですが)Make日本版、また発売されるといいなぁ……。

では皆さま、よいクリスマスをお過ごしください☆

積ん読

昔から本を読むのが苦手です。にも関わらず、割とよく本を買ってしまいます。読むのが苦手でも「楽しみたい!」「内容を知りたい!」という欲求はあるということです。小説や漫画やエッセイなど、ジャンルは様々ですが、工作関連の本もよく手を出してしまいます。最近も買いました。

Make:Analog Synthesizers/RayWilson/斉田一樹/小池実

アナログシンセを作る本です(たぶん)。もん何か表紙の写真がワクワクするではありませんか。「え? なに? こんなのを作るの?」 シンセなんて普段そんなに使いもしないのに惹かれてしまうのはYMO世代だからでしょうか。

さらに裏表紙には、こんなカッチョイイ物体まで!「 何これ!? この本読むとこんなの作れるの!?」まだ読んでないのでこれが何なのかわかりません。だけどこの写真を見ただけで、この本を所有する意味があると確信できます。

とまあこんな具合でして。読まれずに積まれている本や、読んだけど読んだだけの工作本が我家の貴重な住空間を圧迫しています。せめて電子本にすれば空間問題は解決されるのですが、まだまだ紙の本を買うことの方が多いのです。

こらからも折を見て、読んでない本の紹介なんかもしてゆこうかなと思っております。

ギター工作の本

工作全般を楽しむブログですので、たまにはギター以外のカテゴリーもエントリーしてみようということで書籍の紹介です。いろいろある工作関係の本の中から今回はこちら。

『はじめてのハンドクラフト・ギター』遠藤智義 著(リットーミュージック刊)

様々な作例とともに手作りギターの解説をまとめたムック本です。ジャンクギターを再生したり、シガーボックスギターを作ったり、ラップスチール、自作ピックアップ(!)、そして最終章はオリジナルギターを完成させるところまで。全ページフルカラー。工具の解説や、材料の入手先まで親切に書かれていて、パラパラと見ただけで「へぇ、ギターって作れちゃうんだ〜」という気分にさせてくれます。

以前、ギブソン社の経営状態がどうのこうの……というニュースを見た時に「ギブソンなくなっちゃうの? 買っとかなきゃ!」と思い立ったものの、欲しかったモデルはどこも完売。そんな時にこの本に出会ったのは、何かの巡り合わせだったのかもしれません。そして「売ってないなら作っちゃえ!」と、あれこれギター製作について調べ始めたという次第です。つまりはこのブログを始めるきっかけとも言えますね。

というわけでギター工作の敷居を下げてくれたこの本に感謝をこめて書籍紹介の1発目とさせていただきました。