自作ファイヤーバード(42)ピックガード類

塗装まわりも終わりました自作ファイヤーバード。
次はパネル類を作成ゆきましよう。
作るのはピックガード、トラスロッドカバー、そして裏面のコントロールキャビティの蓋です。

まずスピンドルサンダーを自作します。トリマーもあるし、絶対必要というわけではないのですが…前々から欲しかったんです、スピンドルサンダー。

使用したのは様々な端材、そして以前購入した12V謎モーターです。電源は電圧を調整できる謎DCアダプター。そして金属シャフト、ベアリング、プーリー等。

ドラム部は、ホールソーで木材を繰り抜いた時に出た端材を縦に積み重ねて作りました。軸は六角ボルト。取り外しも固定も簡単の……はずでした。
モーターとの接続はボルトのサイズに合わせたアダプター経由で。
シンプルで良い感じのたたずまい。土台の手前が長いのは作業代に固定しやすくするためです。

設計図らしきものを書かずに、ぶっつけ本番で組み立てる事数時間。何とか動く物が完成! しかし……電源を入れたとたん、ギュインギュインと頭を振り回し大暴走! 使えなくはないのですが……求めていた物と違います。

荒ぶるスピンドルサンダー! うーん。失敗!

失敗の原因は、どうやらドラムの軸にボルトを使用した事が問題だったようです。ボルトであれば通常の金属軸と違いドラムを固定しやすいので便利……と思ったのですが、ボルトの場合はネジ溝があるためどうしても動力軸との連結に、強度および角度の甘さが生じてしまうようです。そうかー、なるほど〜。

サイズが合っていても、ネジ溝があるため固定が甘くなってしまうようです……。

そこで、ドラムの軸を通常の鉄軸に変更。ドラムと軸の固定方法は、グイ! と気合いで押し込むだけ、としました。元々の穴がかなりキツめだったので十分に固定できました。(逆に分解は難しいかもしれません)

改良版! 軸を変更したついでに、モーターからプーリーをはさむことで速度を落としてみました。手前に見える黒いヤツが電圧を調整できる中華製謎DCアダプター。

結果、見事にブレは解消! 見てくれは少々アレですが木材やプラをガンガン削れるスピンドルサンダーが完成しました!

ブレずに綺麗に回転! 成功です!

さらに! うまくいった勢いで、もう一つ、ディスクサンダーも作りました。使用したのは、何かから取り外したモーター。DCアダプターは共有としました。

ファルカタ集成材に丸い罫書きをしたら、隅をカットして円形を目指します。
トリマーを使えばもっと正確な円を切り出せるのですが……セッティングが面倒なんで……。
年に数回使うか使わないかのサークルカッター君で紙やすりを切り出します。

こちら、ほぼ問題なく出来上がったのですが…、少々パワーが足りなかったようで、ディスクの周辺付近に木材を当てると止まってしまいます。とりあえずは使えますが改良が必要なようです。

というわけで早速パネル類を作ってゆきましょう!

目的の形をポリプロピレン透明板に書き写しガイドを作ります。
ガイドを元に大まかに切り出しまして…
スピンドルサンダーで丸みを出してゆきます。うーん楽しい作業!
ピックガードはパール仕様にしてみました。この辺は後から変更するのも簡単なので気楽に決めてます。
コントロールキャビティの蓋です。まずピックガード材を大まかに切り出します。
そしてギュイーン! と角を丸めてゆきます。今回のディスクサンダー、端っこはダメですが、真ん中部分はいい感じで使えます。

というわけで、新たに作ったツール達のおかげで、非常に快適にパネル類を完成させる事ができました。

トラスロッドカバー。本来ここは樹脂素材が一般的なのですが、今回は気まぐれでローズウッドの突板を無塗装で使用してみました。
ピックガードも装着!
コントロールキャビティ蓋。すこーし隙間が空いてますが裏側なのでドンマイ!!

さて次回、ついに完成!?

自作ファイヤーバード(40)下地処理

またしても長らく間が空いてしまいましたが、本ブログのメイン記事『自作ファイヤーバード』。この夏、大きく大きく進展いたしました。まずは下地と、クリア塗装についてご報告してゆこうと思います。

下地は、これまで何度か行った工程と同様に、『との粉』『ウッドシーラー』『サンディングシーラー』というパターンです。改めまして各工程を記録しておきます。

まずは、との粉で『導管』と呼ばれる木材の大きな木目を埋めてゆきます。感覚としてはプラモデルでいう所のパテですね。水で溶いてベチャベチャ塗って、ささっと拭きあげるだけなので、わりとあっという間に作業できてしまいます。

ホームセンターなら大体置いてあるとの粉。メーカーも、色も、何種類かあるのですが、正直あまり違いは感じません。
コンビニ冷やし中華の容器で水に溶き、ウエスでベチャベチャ塗りたくってゆきます。楽しいです。
塗りたくった図。半乾きになったら、新しくウエスなどでふき取ってゆきます。

続いて『ウッドシーラー』。これは、木目に『これ以上あれこれ染み込まないようにする』ための物と筆者は理解しております。例えばですが、ウッドシーラーを塗布せずに着色をしようとしても、木材がどんどん吸い込んでしまいなかなか色が乗らなかったりするのです。との粉で木目をある程度埋めた跡に、もっと細かい隙間を埋める……みたいな感じでしょうか。今回は着色しないのでもしかしたら必要ないのかもしれませんが、スプレーするだけなので一応塗布しました。

使用したウッドシーラーはこちら。アサヒペンの『木部プライマー』という商品です。ウッドシーラーを吹いたとたん、全体にシットリして、たちまちいい感じの質感になります。「おお、お前そんなふうになるんだ」的な。好きな瞬間。

そして『サンディングシーラー』。木材表面を平に仕上げるための工程です。プラモデルで例えるなら『透明な解きパテ』および『サーフェイサー』といったところでしょうか。塗装前の最終工程であり、個人的には最も重要かつ、大変な作業と認識しております。塗って乾かして、ヤスリがけ、さらに塗って乾かして……を繰り返し、求める最終クオリティを目指します。

使ったのはワシンの『ラッカーサンディングシーラー』。ヤクルトみたいな容器で、中身もヤクルトみたいですが、飲んではダメ! これが最終的には透明になります。容器にうつして、ハケで塗りました。
軽く乾いた感じはこんな具合。そう。ヤクルト色から透明になるんです。重ね塗りは大丈夫かと思いますが、研磨するには十分時間を起きます。一晩。できればもっと放置するのがいいかもしれません。

筆者の場合、雑な工作のせいで発生した様々な失敗をここでリカバーするわけです。電気カンナで削りすぎた部分、接着箇所の角にできてしまった微妙な隙間などなど……。ヤスリがけでは処理しきれなかった箇所を修正してゆきます。サンディングシーラーは季節にもよりますが数時間で乾燥しますが、それでも研磨するには一晩放置するのが確実です。全体で2〜3回、失敗の大きな箇所では5〜6回やったように記憶してます。ちなみにヤスリの番手は400と記録にありました。

さあ次はいよいよクリア塗装です!

自作ファイヤーバード(39)サイドポジションマーク

投稿したつもりですっこり忘れておりました。サイドポジションマークの埋込です。
前々からこの作業は楽しそうだなと思っておりましたが、実際とても楽しい工作でした。ともかく簡単。
今回使ったのはタミヤの丸棒。白の2ミリ径です。プラモデルで散々お世話になりましたし、これからもお世話になる予定。

位置を決めたらハンドドリルで穴を開けます。実に簡単。まったく何の問題もなし。今回は全て順調に終了、と思われたのですが…21フレットはボディが邪魔をしてドリルが届かない!

なので、持ち手を外しドリル刃を直接手で回して穴をあけました。ピンバイスの要領ですね。六角軸のドリルビットでよかった!

穴が空いたら早速プラ棒を埋め込みます。接着には『瞬間カラーパテ(黒)』を使いました。これもプラモでよく使うんですが、要するに黒い色のついた瞬間接着剤です。プラ棒を固定できると同時に隙間を目立ちにくくできるというわけですね。今回使ったガイアノーツ製は他の色も出てますウエーブからも同様の製品が出てます

瞬間接着剤というのは『瞬間』といってもものの数秒で固まる!というわけではありません。急いで固まって欲しい時は『硬化促進剤』を使いましょう。こいつをブシュっと吹き付けると、数秒とはいかないまでも1分以内にはカチカチになります。すごく便利!

白なのでもっと目立つかなと思ったのですが、意外と地味でした。プラ棒自体に少し透明感があるせいでしょうか。ボヤッとしてます。3メリ径でもよかったかな?

固まったら飛び出た部分をニッパでブチン!ささっと削ってツライチにします。今回はついでにフレット横の隙間と、ベッドの装飾板を継ぎ足した箇所も瞬間カラーパテで埋めました。さてさてそろそろ塗装の行程に進みましょうかね。

くちばしの先の部分、黒い装飾が割れてしまって、つぎ足したのですが瞬間カラーパテのおかげでこの通りリカバー完了です。

自作ファイヤーバード(38)フレット打込み

フレットの打込みです。長らくやってきた自作ファイヤーバード。なかなかハードな工程にさしかかりました。初めてのフレット打込み。さて。

フレットには様々なサイズがあるようで、好みのものを選ぶのが正解だとは思うのですが、正直よくわかりません(そもそも下手なので)。

ずいぶんと前に買ったフレット。ギターワークスさんのものと、ジェスカー社のもの。Gibsonサイズのものと、少し太めのサイズのもの。右端の黒いのはクイキリと呼ばれるニッパーです。

考えてもしかたないので、ここは素直に本家Gibsonで使われている『ミディアムハイ』というサイズでいきましょう。

一袋に24本入っております。制作中のファイヤーバードは22フレットですので、2本余る計算となります。

フレット溝を掘り直し(指板のアール加工で浅くなっているので)、溝を掃除。そしてクイキリと呼ばれるニッパーを使いフレットのサイズをおおまかに整え、両端のフレットタンをカット。早速打っていきましょう。使うのは普通のトンカチです。

ところが…ところが…ところが…

打てども打てどもフレットが入っていきません。力を込めて叩き込む勢いでトンカチを打っても、ピカピカだったフレットの表面が傷ついてゆくだけ。3本のフレットをダメにした上(2本までなら許された)、これ以上やると指板まで傷つけてしまいそうなので一旦ストップ。落ち着こう。

なかなか入らないフレット。1フレット目ごどうにか入った…と思いきや、何か緩くてすぐ抜けそう …。

こういう時は先人の知恵を頼るに限ります。検索検索。なるほど色々と知らなかった事などもあり勉強になりました(フレットは指板のアールよりも少しキツめのアールにしてやる等)。しかし皆さん、さほど苦労する事なく打ち込んでいる様子。一体何がいけないのか

失敗の原因ほ依然わからないままではありますが、アプローチを変えます。ボール盤を使う事にしました。叩き込むのではなく、専用の治具を使いフレットを溝に押し込んでやるという方法です。

新たに購入したフレット挿入用の道具(名前がよくわからない)と、束売りのフレット。YJBパーツ製。35センチのものが20本入ってます。これならいくらでも失敗できます。
名前のよくわからない道具。指板のアールに合わせた先端パーツが3種類はいっています。
こいつをボール盤につけてぐいっと押し込むという寸法です。
棒の部分は分解可能でしたので、こいつ自身をハンマーで叩くなどもできそうです。

結果、驚くほどスンナリ、ガッチリとフレットを固定できました。よかったよかった。

フレットをマスキングで保護。
溝も綺麗にしましょう。
フレットは指板のアールよりも、少しキツめのアールにしてやるのがいいそうです。これは全く知りませんでした。購入したフレットは12インチアールほぼピッタリだったので、少しアールをつけてやりましょう。
フレットのアール加工にはクイキリを使いました。が…あまり上手くできません。専用の工具があるらしいのですが、今回はこのやり方で頑張ってみました。
フレットタングと呼ばれる下(舌?)の部分。左右を3ミリ程カットします。理由は何なのでしょう?よくわかりません。これもクイキリでやったのですが、あんまりキレイにできなかったうえに、端だけアールが緩くなってしまいました。こちらも専用工具があるらしいのですが…。
フレットごとに長さを調整したものを並べます。プラモのパーツ乾燥用の台を使いました。プラモ道具が役に立つと何か嬉しいですね。
ボール盤に固定したの図。ハンドルをおろしてグイッとやります。これを22本やるわけですが、全く苦ではありませんでした。
バッチリ入ったフレット。手で引っ張ってもビクともしません。

失敗の原因は未だわかりません。アールを余分につけなかった事がいけなかったのか? 溝の掘り直しが甘かったのか? 溝のゴミ掃除が足りなかったのか? この辺りは、またの機会に検証してゆきましょう。

次に無事に打ち込まれたフレットの両端を処理します。クイキリでカットした状態では切断面にバリなどがありギターとして弾きにくいどころか大変危険です。ヤスリを使って好みの形に仕上げてゆきます。

ヤスリはいくつか試した結果、ダイヤモンドヤスリがとても気に入りました。先の尖った形状が非常に使いやすかったです。

メーカー忘れましたが、この形状がフレット用になかなかナイスでした。削れ感も筆者的にオッケーな感じ。
テキトーな真っ直ぐな当て木に耐水ペーパー(400〜600位だったかな?)を貼り付けてフレットの高さを調整。

フレットの処理。楽しい工程ではあったのですが、なかなか骨の折れる作業でした。22×2箇所をゴリゴリ削るわけなので。これだけで1日分の体力と気力を使い果たした気がします。

フレットが打ち込まれたファイヤーバードは、まさにギター!って感じになってきた感じですね! さあどんどん進めましょう!!

自作ファイヤーバード(37)配線穴加工リベンジ

自作ファイヤーバード配線穴加工。リベンジです。

前回はボディトップにできるだけ穴を開けたくないという思いから、『コントロールキャビティ』『ピックアップ座グリ』という最短コースの穴を開けようとして壮絶に大失敗をしました。なので今回は素直に『コントロールキャビティ』『中継地点』『ピックアップ座グリ』というルートにします。本家も確かこうなっていたはず。

というわけで中継地点を作ります。ボディトップのピックガード下となる場所にザグリビットで穴を掘ります。

トリマーを使う事も考えたのですが、今回はボール盤でいきました。準備の手間を考えるとこちらの方がお手軽なので。
長いドリルビットを使います。細いのから初めて、適度に太い穴に拡張します。

ピックアップ座グリからの穴は上手くいきました。しかしコントロールキャビティまでは、まだ少し距離がある様子。うーむ。ここは無理をせず中継地点を拡張しますか。

はい。見事に開通しました!

見事開通!バンザーイ!バンザーイ! 写真では見えづらいですが、ブリッジアース用の穴もついでに開通してます。

中継地点は少々かっこ悪い形の穴になりましたが、隠れる部分なのでよしとしましょう。ついでにピックアップ座グリの中も、配線の収まりが良くなるように少し加工しました。

どんどんいきましょう! 次はいよいよ……?

自作ファイヤーバード(36)ナット位置調整

当ブログも何回目かの夏を迎えました。モチベーションがまだ消えていない事に我ながらびっくり。さて自作ファイヤーバード、やっていきましょう。

薄々気づいてはいたのですが、現状のままナットを固定すると指板が厚すぎるため弦高が稼げない事が判明しました。つまりナットを高くしなくてはならないわけです。

対策はシンプル。ゲタを履かせます。ホンジュラスマホガニーの端材を加工してナット下に貼り付けましょう。このためには小さくて薄い板状パーツを切り出す必要があります。

小さくて薄いパーツ。一発で切り出すのは至難の技ですので、そこそこサイズの物を切り出した後、ヤスリで地道に削ってゆきます。

切り出した木片を作業机に両面テープで固定して、地道にヤスってゆきます。およそ5×6×2ミリが目標。

これまたそこそこサイズになってきたらパーツをギターに仮固定して高さを確認してみましょう。『ブリッジのアンカーを打ち込んで1弦と6弦を軽く張る外してまたヤスリがけ』を繰り返します。

出来上がったゲタをはめたの図
さらにナットを仮固定したの図

さて。これでうまく行くと油断した矢先にトラップが待っていました。『削りすぎた』のです。大きすぎる物は小さくできますが、小さすぎる物は大きくできません。時間と苦労を費やして作った物が無駄になる時のガッカリ感たるや

ここは焦らずに、めげずに、『もう一回』やるしかありません。でも心配ご無用。面倒くさい道を進む旅人に工作の神様はご褒美を用意してくれるのです。『2回目の法則』です。

どんな工程も2回目は、実時間にして10倍、体感時間にして100億倍のスピードで作業できると素人工作学会で実証されています。実際今回も2回目は全く苦労する事なくすんなり出来上がりました。

ラストはお馴染みタイトボンドで接着。翌日無事に固定完了いたしました。

さあ自作ファイヤーバード、この夏どこまでゆけるのか!?

ジャンクエフェクター

定期的に何かを集めたい衝動に駆られます。ジャンクギターやパーツを買い漁ってみたり(今はおさまりました)、ホットウィールを集めてみたり(今はおさまりました)。で、しばらく前からギターエフェクターを集め始めました。特に最近はBOSS。新品を買う事もあるのですが、「販売修了」「廃盤」などと言われると何だか気になってしまい、もっぱら中古漁りに夢中です。

ジャンクとはいえ値段の割にキレイ。個人的に中古BOSSは裏側の写真を見て判断してます。この子は非常にキレイでした。アルコールで拭いたらコントロール部の印刷が一部消えました。ぎゃー。皆さん気をつけましょう。

そんな中、最近入手したのがXtortion(XT-2)という歪み系のモデル。こちらも販売は終わっており、昔レッチリのジョン・フルシアンテが使っていたとかで、プレミアがついている事もあるそうです。あ、はい。ミーハーなんです。

今回入手したのはジャンクという事で、比較的お手頃でした。試してみると…なるほど確かにノイズが凄く、バイパスにしても音が安定しません。特にドライブのツマミをあげるとドピー!と発信音。

でも大丈夫! アナログエフェクターなら何とかなるはず! もちろん専門知識などありませんが…。

というわけで早速裏蓋をパカー。すると…蓋の隙間や保護カバーに、何やら僅かにオイルのような液体が。何だろう? とりあえず拭き取ります。

基盤裏をジーっと観察。しかし特に素人にわかるような断線やショートは見当たらず。

さらなる分解を進める前に、ここでもう一度、ギターを繋ぎ症状を再現してみましょう。すると…先程とは違い発信音は治り、バイパス音も安定。ドライブをあげると歪み系特有のノイズはありますが許容範囲。

おお。これが本来のXT-2の音なのか(たぶん)。歪みとしてももちろん、ドライブを絞ってオーバドライブ的にクリーンで使ってもカッチョイイです。やったぜ。

各部をグリグリいじくってみると、再び音に乱れが。どうやらアウトプットジャックが不安定な模様。基盤を浮かせて中を覗き込んだ時に何か接触が正常になったのか? あるいは最初からジャック部の不調だったのか?(多分これ)ジャックは交換するほどではなさそうなのでこのまま元に戻しました。

ネジのゴムもヘタっていたので新品に交換。これでとりあえず遊べるゾ。

そう言えば昭和の頃のラジオや家電は、蓋を開けて中を見て閉めるだけで直る事ありましたよね。

ライブで使うのは少々怖いですが、自宅で遊ぶには申し分なし。とりあえず壊れた物が直ったのと(何もしてませんが)、収集欲も満たされたので万事オッケー。

ところで……いつまでエフェクターを集め続けるの……?

自作ファイヤーバード(35)合体!

前回、オリジナル仕様の配線穴を加工しようとして大失敗。実際にはこの後、気を取り直し先を進むまでに数週間を要しました。まあ、失敗した穴については、後で何とかするとして、配線については素直に本家の仕様に合わせましょうかね。

さて。いよいよネック本体にボディ材を接合します。ファイヤーバード合体であります。

接合においては、そのままタイトボンドでくっつけるのもありなのですが、強度を増すためにダボをかますことにしました。強度は大事。

ちなみに、本家ファイヤーバードはダボなどは使われておりません。そのかわり接合面が平らではなく、V字型に加工してありズレ対策&強度に貢献しているようです。

そしてさらに、位置がズレることのないように治具を用意。前回、大失敗したばかりのせいか慎重ですね。

今回作った治具。適当な木材に2箇所ステンレスパイプを打ち込んだ簡単なものです。これにより材に対して垂直に、かつ等間隔にダボ穴を開けられるというわけです。

地口をガイドにドリルで穴を開けたら、ダボを介してタイトボンドで接着!

片側ずつタイトボンドで圧着してゆきます。
左右のボディ材を固定した図。こんなこともあろうかと、長いクランプも用意してありました。

そして1日放置。見事にガッチリとくっつきました。合体成功です!

続いて中央のネック材下部をボディ材に合わせてカットしましょう。

ネック材(ホンジュラスマホガニー)と、ボディ材(アフリカンマホガニー)の色の違いが面白いですね。さて、これが塗装するとどうなるか?

ついにファイヤーバード全体のシルエットが出来上がり! ゴールが見えてきた気がします!

自作ファイヤーバード(34)配線穴加工

書くネタは色々溜まってはいるのですがブログを更新する暇と気力がなかなかない…という状況でして。いかんですね、こんな事では。今年こそは。今年こそは…!!!

というわけでファイヤーバードの進捗です。前回、ピックアップの座グリを加工しました。続いてボディ材を取り付けようかと思ったのですが、ここでふと閃いたのです。先に配線用の穴を加工してしまおう!

本家ファイヤーバードは、ボディ表のピックガード下に配線溝が掘ってあるのですが、これはピックアップセレクター位置の都合による仕様です。しかし、ファイヤーバード1というモデルにはピックアップは1個だけなので、セレクターはありません。ピックガード下とはいえ、ボディ表に余計な加工はしないで済むならしたくない。

ボディ接合前に、コントロールキャビティからピックアップの座グリまでズドンと穴を穿ってしまおうというわけです。

早速いきましょう! 用意したのは長〜いドリルビット。慎重に角度を確かめて、ボディ接合面からギュイイイン!!

その時…

事件は起こったのでした…

ギヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!

おわかりいただけたでしょうか。

ピックアップの座グリから顔を出す予定のドリルの先端が、あろうことか…

ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

自作ファイヤーバード(33)ピックアップの座繰り

すっかり更新が滞ってしまいました。3ヶ月ですか。ずいぶんとサボりましたね。とはいえ、まったく何もしていなかったかといえばそうでもなく。合間を見て工作はしていたのです。しかしその内容をブログにしたためる時間がない(気力がない)という塩梅。

そんなわけで今となってはずいぶん前に作業をした内容を書いてゆきます。忘れちゃってる部分も多いですがご勘弁ください。

まずはファイヤーバードのボディー部分にブリッジポスト用の穴をあけましょう。今回はラップアラウンドタイプのブリッジを取り付けますので、2ヶ所に穴をあけます。

今回使う予定のラップアラウンドタイプのブリッジ。エピフォンのギターについたライトニングブリッジという奴。某フリマサイトで入手。このシュッとした細いライトニングが通販サイトなどでは売ってないんですよねー。

弦長はミディアムスケール。約648ミリなので、そのあたりに来るように穴位置を決めます。細かい位置合わせは実際に弦を張ってみて調整しますんで、なるべく後で調整しやすい位置にしておきましょうかね。ボール盤でズビビ! と開けちゃいます。

高音弦側がほぼスケールジャスト、低音弦側が少し後ろ気味に。でもって、さらにほんの僅かセンターを低音弦側にずらしました。ブリッジが斜めになると弦が僅かに高音側に移動してしまうからですが……ちょっと寄せ過ぎたかな? ま、いいか。

さてピックアップの座繰りもやっちゃいましょう。はたしてピックアップは、ブリッジからどのくらいの距離にあるのがベストなのか? よくわからないので、手持ちのギターなどを参考にしつつ、テキトーに決めます。

ブリッジ位置からリアピックアップまでの距離。以前修理したエピフォンSGでこのくらい。
イラストレーターで書いたミニハムのサイズを本体にペタリ。
ボール番でズガガ! とおおまかな穴開け。

そういや、ここでプチ難関がありました。通常のハムバッカーでは、テンプレート用ガイドを装着したトリマーで問題なく作業できるのですが、今回は『ミニハムバッカー』という少々レア(?)なピックアップを使うので、この方法がすんなりいかないのです。

ミニハムバッカーは文字通り、通常のハムバッカーよりもサイズがミニなので、座繰りも小さいものを彫らねばなりません。トリマービットも3ミリ〜6ミリ径といった細いものを使わないとシャープな座繰りを彫れないわけです。しかし! トリマーで使うテンプレート用ガイドは10ミリ! この微妙なサイズの違いを考慮したテンプレートを作らねばならないというわけであり……何が言いたいかというと『非常に面倒くさい』という事です。

そもそも、ファイヤーバードを作る事自体が、もっと言えば、ギターなんぞを作る事自体が面倒くさいわけで。何を今更なわけで。文句をたれていても仕方ないわけで。

端折りましたが、耳の部分もトリマー&ノミで加工しました。

出来てきましたねー! ていうか、この先も作業は既に進んでいるのですが、今回の投降はここまでにしておきます。実はこの後、とんでもない事が起こるのでした……。(つづく)