またまたヘッドホンの修理

前回のSONYに続いて今回は、BOSEのQuietComfort 2という古いヘッドホンのイヤーパッドを交換します。今ではすっかりメジャーなノイズキャンセリング製品ですが、このQC2が発売された頃はまだ珍しく、店頭で体験し「スゲー!」となったものです。

ケースがやたらデカかったり、諸々の理由から最近はあまり出番もなかったこのヘッドホン、久しぶりに取り出してみるとやはり、イヤーパッドはベタベタのボロボロ。しかし当然のごとく、SONYのようなパーツ販売はないようです。

BOSEの有料修理しかないのだろうかと思いながら検索していると……何と、別メーカーから交換パーツが販売されているのを発見! お値段も良心的です。

早速注文。いくつかのメーカーから出されている中から今回選んだのは、GEEKRIAというブランド。BOSEに限らず様々なヘッドホンの交換イヤーパッドなどを作っているようです。

交換はそれほど難しい事はなく、古いイヤーパッドをパコっと外し、中のベロンとしたスポンジ(?)を交換、そして新しいイヤーパッドをパチパチと嵌めるだけ。新しいイヤーパッドを嵌める時に若干手間取りましたが(メーカーホームページの説明ビデオでは、いとも簡単にやってます…)すぐコツが掴めました。

さて、今回買った交換パーツセットには、ヘッドバンドの「カバー」もついています。実はヘッドバンドもまた劣化してベタベタのボロボロになっていたのですが、どうやらこちらには交換パーツというものがないようで、カバーをして対処するしかないようなのです。見た目的に正直微妙なのですが、ベタベタのまま使うわけにもいかないのでしかたありません。

ヘッドバンドのベタベタボロボロ具合。よく見ると机にも黒いものがベタベタと……。さすがにこのままでは頭に乗せられません。
見た目はともかく、ヘッドバンドのベタベタ問題もひとまず解決です。どこかでヘッドバンドの交換パーツはないものですかね? 構造的に交換は難しいのかな?

というわけで無事に復活したQuietComfort2。久しぶりに外へ連れ出してみましょうかね。

ヘッドホンの修理

SONYMDR-CD900STというヘッドホン。昔から音楽製作などのモニター用として定番とされて来ましたが、今はどうなんですかね? 我が家でも長らくお世話になってます。

このヘッドホン、音やデザインもいいのですが、個人的に何より気に入っているのが「修理用の部品が手軽に買える」ということ。およそ30年前に発売されて以来、「純正品の全パーツ」が供給され続けているのです。その気になれば、まるまるもう一個新品の同じヘッドホンを作る事もできるわけですね(もちろん完成品を買った方が安いですけど)。筆者のように出来る限り自分で直したい派にとっては非常にありがたい製品なのです。

ずっと問題なく使って来たこのヘッドホンですが、少し前に片側ドライバーユニットが故障。早速サウンドハウスさんでユニットを取り寄せて問題なく復活できました。

見えているリード線は本来、黒一本(2芯)なのですが、前回の修理の際、手元になかったためご覧のような赤黒に。これはこれで、改造したぞ感があっていいかなと。

さらに今回、ボロボロのイヤーパッドや内部のウレタンパーツなども交換することにしました。ついでにヘッドバンドの金属部分も新調します。

左が新品、右が古いイヤーパット。古い方は表面がボロボロなうえに、内側が一周、すっかり破けてスポンジが見えてしまっております。
上の黒いやつがウレタンリング(左が新、右が旧です)。ドライバーユニットとイヤーパッドの間につく部品です。新品はこの状態で貼ってから真ん中だけ剥がして取り付けます。細い輪っかなのでズレないようにする配慮ですね。(でもズレました…)下はメラミンスポンジ。オーディオ用スピーカーの後ろにはいってるフワフワのアレみたいなものですかね。ドライバーユニットの後ろ、ハウジング内に収納します。

修理派に優しい900STですが、一箇所、分解&組み立てが非常に難しい部品があります。ヘッドバンドのスライド部分付け根のプラパーツです。小さなスプリングと金属球が入っていて、これによりカチカチ……というスムーズで快適な伸長&収縮ができるわけです。ところがこの金属球が曲者でして、すぐにビョ〜ン! とどこかへ飛んでいってしまうのです。今回もかなり苦戦しました。

ヘッドバンドのスライドパーツ分解の図。この金属球とスプリングをなくさないように組み立てるのが本当に苦行。あまりやりたくない工程です。

今回ついでに交換したヘッドバンドのスライドパーツですが、実はこれ900STのものではなく、MDR−7506という兄弟モデルのもの。形状はほぼ同じなのですが、お出かけや収納に便利な折り畳み機能がついているのです。

コンパクトな収納形態。ほぼまっすぐになっていたヘッドバンドの湾曲具合も復活しホールド感も戻りました。ところが……、

さて全てのパーツ無事に交換完了です。早速、音を聴いてみましょう。

あれ? 右側から音が出ない……

まさか断線……? 恐る恐る開けてみると、ハウジング内部の配線の剥き出しの部分が触れ合っていたことが判明。組み立て直したら無事音が出ました。実は以前、ケーブルを脱着できるようにミニフォーンジャックを取り付けたのですが、その時の雑な作業が原因だったようです。

大事にしていた製品もいつか壊れてしまうもの。メーカーができるだけ交換部品を作り続けてくれるといいなあ、と心から思うのです。

折りドラ

最近とあるきっかけがありまして、折り紙に興味を持ちました。

早速いくつか本など買ってみたわけですが、驚いたのは「この世界のドラゴン率の高さ」です。もうそこらじゅうにドラゴンがうじゃうじゃいます。折り紙好きな人はドラゴンが好きが多いのでしょうか?

そんなわけで、筆者もせっせとドラゴンばかり作っております。

とはいえ、どのドラゴンレシピもなかなか難解で、しかしかえってそこが面白く。解説を見ながら「何だよどーなってんだよ! わかんねーよ!」とブツブツ言いながらやる感じが、たまらなく楽しいのです。

折り鶴ならぬ、折りドラ。

いつかは自分で考えたレシピの「オリジナル・折り紙・ドラゴン」いわゆる「オリドラ」を……などと夢想してしまいますが、それは身の程知らずというものですね。はい。

増税前に

消費税アップを間近に控え、そこかしこに「増税前に!」の文字が踊りますが、皆さん何か買いましたか?

筆者はAdobeのクリエイティブクラウドをポチってしまいました。

その昔はIllustratorやPhotoshopにお世話になっていたものですが、ここ10年程、特に使う機会もないままMac OSの新調とともに手近に置かなくなってしまいました。使いたい時も沢山あったのですが、なければないで何とかなるものです。

個人的に数年前よりアナログ回帰の波が来ていたのも理由の1つです。ところが最近は工作をする時間がほとんどない状況でして。(当ブログの更新の遅さはそのためだったりします)

手を動かす工作は無理でも、パソコン作業であればできる事も多いのでは? そんな理由から再びAdobeさんの暖簾をくぐった次第です。

さて、月々発生する使用料のプレッシャーに耐えられるかどうか? これについては正直自信がありませんが(ジムも続かなかったしなぁ…)、久々にデジタル工作を楽しんでみようと思います。

エアコン掃除リベンジ

さて。再びエアコン掃除の話。

前回は成功とは言いがたい結果でしたが、気を取り直し、再び挑む本格的エアコン掃除。

今回新たに導入したのは畜圧式噴霧器。空気の力で水を噴射する道具なのです。

今回の新兵器・噴霧器。本来は農薬などを捲くためのものらしいです。

前回判明したとおり、エアコン掃除のキモは『すすぎ洗い』です。この噴霧器は、使用するのは水と空気だけなので、気持ち的には『ほぼお金をかけずに』すすぎ洗いする事ができます。

中性洗剤やウエスで徹底的に汚れを浮かせたあとに、この噴霧器で水をブシューっとやって、納得がいくまで洗い流すというわけです。

この噴霧器。使い方は超簡単。容器に水を入れたら、上についているレバーでシュコンシュコンと空気を圧縮。そしてハンドルレバーを握ると……ブシュー! と霧状の水が噴出! 途中、空気圧の減りとともに勢いがなくなってしまいますが、またシュコンシュコンやれば復活します。

結果はなかなかいい感じ。できれば季節代わりなど、こまめにやりたいものです。

 

エアコンの掃除

今回も工作とは関係のないお話です。

今の季節はフル稼働のエアコン。皆さんはどんなふうに掃除してるのでしょう? 筆者の場合、今までは、フィルターや空気の噴出口など手の届く範囲でカビや埃などをふき取るくらいだったのですが、今回は一念発起して中身の掃除にトライしてみました。

試しに市販されているエアコン洗浄剤を使ってみたのですが、結果としては残念ながら全てのカビ汚れをきれいにする事はできないまま、気力が尽きて終了しました。

それでも、ネットで調べたり実際にやってみた事で、エアコン掃除のポイントをいくつか改めて知る事ができました。

まずエアコン掃除とは主に、熱交換機(蛇腹状になったアルミのアレ)と送風ファン(下の方にあるクルクル回る所)のカビや汚れを洗剤で浮かせてから、水などで洗い流すというもの。あれ? 意外と単純。つまり、エアコン内部は水でバシャバシャ洗ってもいいという事です。

とはいっても、室内でジャバジャバやるわけにもいきません。そうなのです。エアコン掃除で1番大事なポイントが、この『水で洗い流す』という工程なのです。

今回使用した市販の洗浄剤には『リンス材』なるものがついてくるのですが(何のことはないただのエタノール)、すぐに空っぽになってしまいまったく足りません。しかたないのでスプレーボトルに入れた水でどうにか洗剤を洗い流しました。しかも僅かにカビ汚れが残ってしまうという結果に。ううむ……。

せめてこれらの重要なパーツだけは分解して個別にジャバジャバと水洗いできるといいのですが、そういう製品をどこかで作ってくれないものでしょうかねぇ?

というわけで、今、リベンジに向けて準備をはじめております。

ギターの塗装を剥がす

油断している間にまたしてもインターバルが空いてしまいました。このままでは今月の投稿がゼロになってしまう……! と慌てての更新です。

製作中のファイヤーバードはひとまず置いておいて、今回はギターの『塗装剥がし』をやってみましょう。

ジャンクパーツを使ってギターを工作する場合、もちろん購入時の塗装を活かすのもアリですが、やっぱり工作好きとしては自分の好きな色で仕上げたいですよね。ジャンク工作をするうえで『塗装剥がし』は必須科目といえるかもしれません。

今回塗装を剥がすのは、リサイクルショップで買ったレスポールタイプのボディ。メーカーは不明です。

ムラサキ色がかっちょいレスポールです。ネックはボルトオンタイプ。なんか指紋がきたなくてすみません……。

以前、レスポールキット製作時の塗装の回にも書きましたが、ギターの塗装仕上げには大きく『ウレタン仕上げ』と『ラッカー仕上げ』というものがあります。一部を除き市販の製品のギターのほとんどが『ウレタン仕上げ』で、今回のレスポールボディも『ウレタン仕上げ』のようです。

ウレタンの特徴は何と言っても塗膜が頑丈な事です。試しに電動サンダーを使ってヤスってみましたが、トップ面を剥がすのだけで四苦八苦……。ボディ全体を全部剥がすとなると一体何時間かかるかわかりません。さすがウレタン塗装、丈夫で頼もしい! ……と言いたい所ですが、工作して弄りたい者としてはなかなかの強敵というわけです。

しかし世の中には、筆者のように根気や体力が乏しい人間にとってとても便利な道具がありました……! その名も『ヒートガン』

ヒートガン! 何かの武器みたいでかっこいいですね。これは熱風を吹き出す道具で、『ドライヤーの凶暴なやつ』とでも申しましょうか。

このヒートガンから出る熱風をブワ〜! っと当てて塗装面がやわらかくなってから、スクレーバーでガリガリこそげてやると、とても簡単に塗装を剥がすことができました。これが実に楽しい作業で、ベロベロベロ〜! と一気に塗装が剥がれてゆくのはなかなか快感だったりします。

頑張ってサンダーで剥がしたトップ面にも、まだまだ塗装が残っています。サイドもがんばろうとしたのですが、ギブアップ……。
ヒートガンを使えばあっという間。それまでの苦労がウソのようです。

始めのうちは、どのくらいヒートガンを当てればいいのかわからず、ちょっと焦がしてしまったりもしたのですが、コツは掴むまでにそんなに時間はかかりませんでした。(多少焦げてしまってもヤスリで削ればすぐ直りますが、火傷には十分注意しましょう!)

ついでに、同じくジャンクのネックも剥がしてみましょう。こちらは、当ブログでは度々登場の、おなじみフォトジェニックです。

やはり木の色が出てくると、工作意欲がググッと高まりますね! さてさて、こいつはどんな色にしましょうかね?

洗面台の水漏れ

今回は工作ではなく日常編です。洗面台の下から水漏れが発生した! というお話。

我が家の洗面台は、蛇口の部分がジャララ!とシャワーヘッドが引き出せるもので、このタイプは洗面台下の収納にジャララ!のホース部分を収納する桶(?)のようなパーツがありまして、そこに少しずつ溜まった水が溢れる事があります。

ところが今回はそこが原因ではなく、調べたところ、混合栓からホース部分に繋がるパーツから漏れている事が判明しました。

カプラー式逆止弁ソケット。聞いた事のない名前のパーツですが、調べたところ、経年劣化でよく壊れるらしいです。我が家のこいつも、水漏れ箇所をちょこっといじっただけで、樹脂でできたネジ部分があっけなくモゲました。

幸い、アマゾンですぐ購入できて、交換もとても簡単だったので、一日洗面台を使えないという不便を我慢するだけで済みました。

説明書を読むと、こいつは消耗品であるらしく「何年かに一度交換するべし」と書かれています。壊れるとわかっているなら、もっと丈夫な素材で作ってくれたらいいのに……。そしてやがて、交換パーツの製造終了という遠くない未来まで想像できてしまう昨今。

実は今、愛用していた髭剃りでも似たような事態が発生しております。こうしたモヤモヤ、何とかならないものでしょうかねぇ?

自作ファイヤーバード(11)フレット溝その2

五月だというのに夏の暑さ。この投稿の工作をしていたころは、まだ寒かったはずですが、紛らわしいのでその辺は触れずにいきますか。

さて、自作ファイヤーバードの工作。今回はフレット溝を掘ってゆきます。

使用するのはHOSCO社から販売されているフレット溝専用のノコギリです。名前もずばりフレットソー。フレットには様々なサイズがあり、フレットソーの幅にもいくつか種類があります。ところがです。いろいろ調べてみても、自分で使おうとしているフレットにはどのサイズが適しているのかわかりません。仕方ないのでテキトーに0.53ミリという奴を買ってみました。

フレット溝を掘るにはもう一つ、フレットソーガイドというものが必要です。文字通りノコギリがずれないようにするためのガイドです。なくても出来なくはないのですが、ここは大事な工程ですからフリーハンドはちょっと怖いです。

ところがところが。いざ探してみるとこれがベラボーに高い。海外発送なので送料も高い。筆者が見つけたのはスチューマックというアメリカのショップのもので、精度はいいのかもしれませんが、仕組みとしては単純そうです。なので、もう少しお手頃なものが見つかるまでは我慢しましょう。

というわけで今回はフレットソーガイドを急遽手作りする事に。ホームセンターで買ってきたアングル材と、家にあったあり合わせの木材でちゃちゃっと作ります。で、出来上がったのがこちら。

アングルはビス留めしてますが、木材は全部両面テープでの固定! ずいぶんとインスタントな工作ですね。(実はこの時は深夜だったので、あまりうるさい音が出せなかったのです)

木材をクランプで固定したら早速、掘ってゆきます。ギコギコ……。指板に使う木材というのは比較的硬いとされているのですが、やってみるとそんなに硬さは感じません。しかし途中で急にノコギリが動かし辛くなるポイントがあります。おそらく木材に溝が形成された事で僅かに湾曲しようという力が加わるのが原因ではないでしょうか。と言っても、さほどのものでもありません。音楽やラジオを聴きながら、チンタラやっていても、どんどん進んでゆきます。

この時は、まとまった時間がなかったため、数十分の作業×2日ほどで完了しました。感想としましては、フレット溝加工は苦行でも何でもなく、準備を整えて挑めばとても楽しい工作です。むしろ、いくらでもやりたいです。うん、またやろう。

ネットなどで調べるといろいろ情報が出てきて「これはちょっと難しそうだな……」と身構えてしまう事もありますが、実際にやってみると意外に簡単だったりする事もあるのですね。勉強になりました。これからもどんどんいろいろ挑戦してゆきたいものです。

自作ファイヤーバード(10)フレット溝その1

すごい。怒涛の連続投稿です。といっても、溜まっていたネタを書き出しているだけですが。

前回指板の木材に貼り付けた紙をガイドにしてフレット溝を掘ってゆきまきょう。

フレット溝加工。本で読んだり、ネットで調べてみると、そこそこ苦行であるらしいです。そのせいかギターワークスなどのショップでは、既に溝加工が施された指板用木材が販売されています。とても便利そう。しかしその分、お値段もそれなりに割高。高いんだったら自分でやりゃいいじゃん、となる訳ですが、それだけフレット溝加工が面倒くさい大変な工作であるとも言えるわけです。

そんなに大変なの……? 若干の迷いがありましたが、筆者としては「面倒くさい方が楽しい!」というモットーのもと、プレーンな木材を選んだ次第です。プレーンといっても、アイモクさんで買ったそれは、指板に適しただいたいのサイズにカットしてあるので、十分便利な代物です。

さて、まずは紙に書き出したガイドを元にカッター&差金で切り込みを入れてゆきます。印刷でもそうですが、紙に書かれた線には幅があります。自分的にはこの線の幅の中心がジャストになるようにと心がけていますが、なかなか高精度にはゆきません。この辺の正確さがギターの品質を左右するのでしょうね。今回の様に、手作業中心の工作では、どうしたって工程ごとに誤差というものが発生してしまうわけです。こういう遊びをしていると、どんなにお手頃価格の製品であっても、そんな誤差を最小限にして一定の品質を保ち続ける様々な分野の職人さん達を心から尊敬し、憧れてしまうわけです。

22フレットのギターなので、全部で22本の筋を入れ終えました。この作業によって、指板にスプレー糊で貼り付けた紙は役目を終え、各フレットサイズに分断されてパラパラと剥がれてゆきます。お疲れ様でした。

指板にカッターの筋が入ったら、次はいよいよこの線をガイドにしてノコギリで本格的にフレット溝を掘ってゆきます。