レスポール・キット(10)下地作り

レスポールキットの塗装作業に入ります。さてこのレスポール、どんな外観にしようか? 色やデザインを考えるのはギターに限らず工作の楽しいポイントのひとつですね。レスポールで一番好きなのは表面が金色で塗られた、いわゆるゴールドトップなのですが、今回はせっかくなので、まずは木目が見えるシースルー仕上げを試してみようと思います。後から気が変わったら(あるいは失敗した時は)ゴールドに変更もできるので。

昔から塗装というのがどうにも苦手です。切ったり貼ったり削ったりというのは割と得意(というか好き)なのですが、色を塗る工程でいつも失敗します。プラモを作っていても同様で、サーフェイサーを吹いたあたりまでは絶好調!なのですが色を塗ったとたん「こんなはずではなかった……」というパターンばかり。「集中力が切れかかっている」というのが主な原因かなと思っています。いつも塗装の段階まで来ると「早く完成したものが見たい!」「早くいじって遊びたい!」「早く誰かに見せびらかしたい!」という衝動が強くなり、冷静さを失っている場合が多いのです。そんな時に自分に言い聞かせる言葉があります。「失敗してもやりなおせばいい!」そうです。プラモももちろんですが、世の中、大概の工作というものはいくらでもやり直しができるのですから。

前置きが長くなりましたが、作業を始めましょう。まずは下地作り。裏側やネックのマホガニー部分に「との粉」を塗って導管(木目の深い筋)を埋めます。久しぶりに触ったとの粉。んて中学の技術家庭科で使って以来かもしれません。水で溶かしてドロドロのとの粉を下敷きの切れ端をヘラにして塗りつけてゆきます。生乾きになったところで布などを使い余分なとの粉をこすり落とします。表面(なんちゃってメイプル部分)は導管が深くないので、との粉はなしで大丈夫なようです。

との粉(赤)。この「赤」が近所のホームセンターなどではなかなか見つけられず、結局アマゾンで買いました。でも色はそんなに気にしなくてもいいかもしれません。
グチャグチャと泥んこのようになったとの粉。

塗っているそばからどんどん乾いてゆきます。いけないとは思いつつもソワソワしちゃいます。

本当はこの後、一度サンディングをするべきだったのですが、気が早ってしまったようで、とばして次の工程を開始してしまいました。言っているそばから、やはり集中力が切れかかっているようです。いけませんね。そしてこれが後で厄介な事態を招く事になるのでした……。